NBA After Dark:ザック・ラヴィーン
|今年のドラフトが迫る中、ちょうど1年前に13位でティンバーウルヴズに指名されたザック・ラヴィーンがGrantlandのNBA After Darkのポッドキャストに出演した。
ザック・ラヴィーン(以後ZL)がNBA After DarkのJuliet Litman(以後JL)とChris Ryan(以後CR)に、1年経って振り返るドラフトやチームメイトの話を語った。
JL:スタジオにはルーキーシーズンを終えたザック・ラヴィーンが来てます。ようこそ!
ZL:ありがとう。どうもどうも
JL:今のところ夏はどう?
ZL:なかなかいいよ。ワークアウトしてる。オフシーズンにやるべきことをやろうと思って。筋肉つけたり、とにかく今はワークアウトしてる
CR:中国に行ってたんだよね?
ZL:うん
CR:どうだった?
ZL:クレイジーだった
CR:中国には行ったことあったの?
ZL:いや。飛行機に乗ってるのが怖くて、ナイクイル(睡眠薬の成分が入っている風邪薬)飲んで寝たよ
CR:飛行機自体が嫌いなの?それとも…
ZL:じゃなくて、海の上を飛ぶのが怖くて。今季で飛行機自体には慣れたけど
CR:「LOST」は見たことある?
ZL:いや、話さえ聞きたくない(笑)
JL:触れちゃだめ(笑)
ZL:「ファイナル・デスティネーション」とかも絶対無理。話題にしないでほしい(笑)
CR:でも飛行機には嫌でも慣れるんじゃない?
ZL:1日おきに移動だからね。ストレスフルだよ
CR:ティンバーウルヴズの飛行機の中ってどんな雰囲気なの?ウォリアーズはどんな感じなのか動画で見たし、あと他の選手にも聞いたことあるけど。みんなでトランプやったりするの?それともみんな別々?
ZL:まず入ってすぐ右でベテラン選手たちはトランプとかやってて… 僕とアンドリューは大抵寝てるね(笑)僕は飛行機に乗ったら映画見るか寝るかのどっちかかな。で、コーチ陣はもうちょっと後ろの方でスカウティングとかやってて、メディアは一番後ろ。選手たちはほとんどリラックスしたりしゃべったりしてて、僕とアンドリューは寝てる。それがほとんどかな。
JL:席はいつも決まってるの?
ZL:たまに席替えするよ。シーズンの始めの頃は僕とアンドリューは隣同士に座ってたんだけど、そのうち別々になったんだ。僕は前の方に座るのが好きで… すぐに降りられるように(笑)
CR:ペックは何してるの?ペコビッチはトランプしてるの?それとも…
ZL:ペックは映画見てるね。いろんな映画を見てる。映画好きなんだよ
CR:そうなんだ
ZL:ゴッドファーザーのシリーズ全部、1から3まで全部見てたこともあった(笑)
CR:見たことなかったのかな?
ZL:え?ペックが?いや、何度も見てるよ
CR:ああ、そうなんだ
ZL:映画好きだからね
JL:繰り返し見るには長い映画よね…
ZL:そうそう。全作見るんだよ(笑)
JL:ケビン・ガーネットは?
ZL:ケビンは…そうだな、選手席のひとつ後ろの列に座ってる
JL:へぇ、そうなの?
ZL:選手席のひとつ後ろの列か、一番うしろに座ってる
CR:彼はいつも何してるの?
ZL:音楽を聞いてるか、みんなをいじってるかだね
CR:BeatsのCMみたいな
ZL:そう。それか、みんなに話しかけてる。たまに僕の方に来て話しかけてきたり
CR:ケビンとの関係はどんな感じ?コート上ではどんな感じかみんな見てて知ってるけど、オフコートだとどう?
ZL:世界一クールだよ。最初はもっと激しい感じかと思ったんだけど、すごく親しみやすいよ。チームの中でも一番のメンターだし、本当にいい人だよ。でも一瞬で豹変することもある
CR:練習中にケビンに怒鳴られたりしたことは?
ZL:まだないね。シーズンの半分もチームにいなかったから、今季はちょっと様子を見てたのかもしれないけど… 来シーズンはまた違うのかもしれない。いずれあるかもしれないね。彼は負けず嫌いだから
JL:彼にロッカーを返した時はどうだった?
ZL:僕はまだケビンのロッカーを使ってるよ
JL:そうなの?
ZL:うん。ケビンは僕のすぐ右に座ってる。ロッカー返そうか?って聞いたら「いや、お前が使えよ。俺はここでいいから」って言うから、じゃあそうするよ、って(笑)彼がいいって言うなら…
JL:誰もまだ怒鳴られてない?
ZL:誰も怒鳴られるのは見てないね
CR:これからは優しいKGなのかも
JL:メンターの役割を買って出たり
ZL:そうかもしれない
CR:KGはいいコーチになれると思う?
ZL:うん、なれると思う。いいオーナーにもなれると思う
CR:以前いいコーチにはなれないって本人は言ってたけど
ZL:そう、コーチにはなりたくないって言ってたけどオーナーはあるんじゃないかな
CR:今週はドラフトがあるけど、まだあれから1年しか経ってないわけだよね
ZL:ちょうど1年前だね
CR:うちのサイトでもいろんな噂のことを書いたりするんだけど、ドラフト前に自分に関する噂を読んだりした覚えはある?
ZL:うん、そうだね
CR:一番おかしかった噂は?「ザック・ラヴィーンはどこどこのチームとのワークアウトを拒否してる」とか、そういうのはあった?
ZL:う〜ん、一番おかしかった噂… 僕の(ドラフト予想順位の)範囲はすごくって、7位から30位とかだったから25チームくらいのためにワークアウトしたんだけど、最後の方はふたつくらい行けなかったところがあって「ザック・ラヴィーンはここへこなかった」とか言われても、もう時間がなくて。僕の判断じゃなくて、もうドラフトに行かなきゃ、っていう(笑)あとはどこのチームに指名されるとかいう噂がいくつか… でもそんなもんかな
CR:大学のリクルートとは逆だよね。行く大学を選ぶ側から選ばれる側になるから。気持ち的にその違いはどうだった?例えばミネソタに住むかロサンゼルスに住むか、わからないわけだけど
ZL:一瞬で人生が変わるからね。でもあの(ドラフトで名前が呼ばれる)気持ちは何にも代えがたいからそれだけの価値はあるよ
JL:今振り返ってみて自分が選ばれた時のあの有名な動画を見てどう思う?
ZL:みんなに後でちゃんとわかってもらえてよかったよ。頭を下げて神に祈ったんだ。正直いうと衝撃的だったんだよ。父親にもザックはどこどこに指名されるとか聞いてて…とにかく衝撃だったんだ。後で見返してみたらみんなの言ってることも理解できたから、あれはまずかったと思ったけど(笑)
CR:緊張するよね
ZL:うん。しょうがないよ
JL:ドラフト当日に着るものはどうやって決めるの?準備をしてくれるチームがいたりするの?
ZL:エージェントだよ。あと自分もちょっと。僕の好きな色は緑で… 目が緑色だから。深緑のスーツを着たくて、どっちかというと派手な感じよりもプロフェッショナルな感じにしたいと思って。いいスーツだったよ。深緑で、茶色い革のアクセントもあって… なかなか良かったと思う
(Photo via Bleacher Report)
JL:素敵だったわ
CR:ドラフト以来着た?
ZL:着てないよ
CR:結婚式のタキシードみたいだね
ZL:また着ようかな
JL:ドラフトの1周年記念に
CR:ドラフトパーティーを主催して
ZL:それはどうかな
JL:こっち側になってみてどう?ドラフトで誰を取るのかな、タウンズなのかオカファーなのか…とか
ZL:(ドラフト候補生の)ワークアウトを見てたんだけど、自分が体験したことを体験してるのを見るのは不思議な感じだった。感情に振り回されたり、ワークアウトがきつかったり、指名されるかわからないチームへワークアウトしに行ったり… 気持ちがよくわかるよ
CR:ミネソタはタウンズと約束してるかっていう話を今日見たんだけど、タウンズは「誓ってそんなことはない。もし指名されることが保証されてたらすぐにでもアイスクリームを食べ始めるよ」って言ってて… ドラフト当日までのプロセスで一番ハードだったことは?遊びに行けないだろうし、食べたいものも食べられないだろうし、常にワークアウトしなきゃいけないし…
ZL:うん、毎日ワークアウトしてるし、あっちこっちへ飛んでて今日が何曜日かもわからないし。さっき言ったように僕は7位から30位とドラフト順位予想の範囲が広かったから20以上のチームとワークアウトがあって忙しかったよ。毎日ジムに行くようにしてて… おかげでシューティングの調子は良かったけどね。毎日ワークアウトしたりシュートしたりで。どのチームにも良い印象を持ってもらいたいから
JL:シーズンが始まる前からダンクで有名になったわよね。あれはダンカーになるって決めたの?それともただ楽しかったから?
ZL:今となってはダンクコンテストがあるからまだわかるけど、高校やAAUではスコアラーとして知られてたからなんでダンカーってことになったのか… 多分一番の理由はジャンプの高さなのかな。ダンクしてる動画を見て認めてもらった感じで…ダンカーとして知られてなかったけど、それも悪くないかな、っていう
JL:ダンクコンテストはどうやって練習したの?
ZL:高校の頃からやってたダンクがいくつかあって、あとは1日おきに計画を練って練習した。ニューヨークでも準備する日が1日あるんだ。自分がちゃんとできるもので、客が盛り上がるようなダンクをやろうと思った
CR:自分ではダンクが下手なのに指示してくるチームメイトとかいる?
ZL:ああ、ロビー・ハメルはいつも手伝ってくれるよ。ロビーは世界一のダンカーではないけどいくつか手伝ってくれたよ。サドやモー・ウィリアムズも手伝ってくれたし… アドバイスしてくれた
JL:いまUCLAでもいろいろ起こってるわよね。ジャスティン・コムズ(*1)の話は聞いた?
ZL:うん。なんかすごいことになってるよね
JL:彼とは知り合い?同じ時期にいた?
ZL:何度か会ったことはあるけど、知り合いではないね
CR:ディディには?
ZL:ディディは会ったことない
CR:(大学で)練習中にチームメイトのお父さんがいたことはあった?それって普通なの?
ZL:うーん
CR:家族が関わることもあるのかな
ZL:そうだね。親が見に来ても別にいいんだけど
CR:でもケトルベルを人に投げつけるのはダメ(笑)
JL:ダメみたいね、どうやら
ZL:アメフトはまた違うんだと思う。練習が外だったりウェイトルームだったり。人数も多いし。バスケ場合は14、5人だけだから… でもその話は聞いたよ。すごいね…
CR:UCLAはいまでもいい思い出?1年しかいなかったけど
ZL:4、5ヶ月しかいなかったけどね。でも恋しいよ。世界一のキャンパスだよ。LAに来た時はいつも訪ねてるし、今週末にシューティングしに行こうかと思ってる
JL:NBAにいるUCLAの卒業生の間で交流はあるの?
ZL:あるよ。UCLA出身で誇りに思ってる。一番の大学だと思うし、行って良かったよ
CR:君たち(ウルヴズ)はいま中心に若い選手がいて、リッキーも戻ってくるし、ドラフトの1位指名権もある立場にいる。来シーズン優勝することはないにしても、ウォリアーズを見てると自分たちもそう遠くないと思えるんじゃない?3、4年前のウォリアーズは今の君達とそんなに変わらない立場だったわけだし。いいビッグマンをドラフトで取れれば… ファイナルは見てたと思うけど、見てて何か学んだことはある?
ZL:ウォリアーズはケミストリーが本当にいいよね。ベンチも深い。僕たちもケミストリーはいいし、若いからあのチームみたいになれることもあると思う。自分たちをウォリアーズと比べる前にやることはたくさんあるけどね。でもいいチームになれるパーツは揃ってると思う
JL:ミネソタに住んでみてどう?冬の恐怖話とかある?
ZL:LAから行くとちょっとしたカルチャーショックだよね。冬の間はまったく外出しなかった。自宅から車、アリーナの駐車場。で、帰宅。ほぼそれだったね。
CR:シーズンの大半は冬だった?
ZL:うん… 長いよ。氷点下も何度かあって、息をすると痛いんだ。でも夏は美しい。次の冬はそこまでひどくないといいんだけど
CR:またステート・フェアには行く?
ZL:あれは楽しかったよ
CR:楽しそうだった
ZL:外はすごく暑かった。あの日、服装は間違えたね。でも楽しかったからまた行こうかな
(Photo via NY Times)
CR:バターの彫刻とか
ZL:何もかも揚げてある
JL:ウィギンズがウルヴズにトレードされたとわかった時はどう思った?
ZL:嬉しかったよ。アンドリューとはプレドラフトのワークアウトでサンタバーバラに行った時から知ってて、ドラフト候補生の中でも仲が良かったからチームメイトになれるとわかって嬉しかった。その日のうちに彼にメールしてパーフェクトだ、って言ったよ。
JL:(ウィギンズは)トロント出身だから寒い土地で暮らすためのアドバイスはくれた?
ZL:ミネソタは比べものにならないって言ってた
CR:ミネソタは別格
ZL:別格の寒さだね
JL:ミネソタの人はいい人ばかりよね。ミネソタ出身で嫌な人に会ったことないわ
ZL:みんな本当にいい人たちだよ
CR:地元で美味しいものは食べた?あの辺はスウェーデン料理があるよね。ピエロギ食べたり…
ZL:食べ物ではあんまり冒険しない方なんだ。朝は卵とベーコンとパンケーキで、お昼はハンバーガーとかピザだからそんなにいろいろ食べないんだ
JL:ルーキーとして特におもしろかったりひどいことはさせられた?
ZL:ルーキーのしごきみたいなこと?あんまりなかったね。ベテラン選手はみんな優しかったよ。パシリとか飛行機から荷物を運んだりは… 変なバックパックを背負ったりとかはなかったね
JL:ルビオはルーキー時代にジャスティン・ビーバーのバックパックを背負わされたので有名なのに君たちには何もさせなかったのね
ZL:だってリッキーは24、5歳だもん(笑)KGに言われたら「はい、わかりました」ってなるけど
CR:怪我が多いけど僕はリッキーがすごく好きで、健康な時は彼のプレーを見るのは本当に楽しいんだけど、彼とプレーしててコート上のどこにいてもすごい角度からパスがもらえたりするのってどんな感じ?
ZL:常に手を上げてないとね。練習で何度もアリウープをもらったよ。僕とウィギンズがウィングにいて、いいチームになれると思ってる。リッキーはダイナミックなパスを出すし、特別なプレーヤーだよ
JL:今日は来てくれてありがとう
ZL:こちらこそ
JL:残りの夏を楽しんで
ZL:ここ(LA)で楽しんでるよ。今日はありがとう
CR:来シーズン頑張って
ZL:ありがとう
(*1) ジャスティン・コムズはショーン・コムズ(P. Diddy/Puff Daddy)の息子でUCLAのアメフトチームにいるが、先日チームのトレーナーにケトルベルを投げつけたとして父のディディが逮捕された。